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「硫黄島からの手紙」

「父親たちの星条旗」に続く第2部、「硫黄島からの手紙」をみる。

まずモノクロ映画のような白っぽい画面が、記録映画のような印象を受ける。

前作とは対照的に日本人の視点から描かれた本作では、それぞれ立場の違う5人の人物を中心に物語がすすんでいく。

その人物と印象。

栗林中将・・・アメリカ駐在を経験したことがあり、現実的な視野をもつ軍人。家族に宛てた多くの絵手紙から軍人らしくない温和な性格が窺える。映画では絶望的な状況のなか、司令官として最善を尽くす様が描かれている。完璧な人物との印象が強くなってしまい、その苦悩があまり伝わってこなかかった。

西郷・・・実質的なこの映画の主人公。小さなパン屋を営んでいたが徴兵される。軍隊には批判的で本土に残る妻子のことを案じる。職業軍人ではなく、彼を通して「もし自分たちが戦場に駆り出されたら」と考えさせられる。

西中佐(バロン西)・・・ロスオリンピックの馬術競技金メダリスト。栗林中将と同じく模範的な軍人として描かれている。

清水・・・元憲兵。地味な役柄ながら、5人のなかではもっとも内面的な変化が激しく一番印象に残った。

伊藤中尉・・・部下への制裁、玉砕を良しとする典型的な旧軍人。彼が迎える結末については、観客に判断を任せる形になっているが、描き方が中途半端な気がした。

外国映画のなかで珍妙に描かれる多い日本人だが、非常に丁寧に描かれている。
ただ生身の人間らしいリアリティがあまり感じられず、悲惨な状況なのにあまり感情を揺さぶられなかった。
緊迫した戦場から度々切り替わる回想シーンも、緊張感を途切れさせる。
期待が大きかったわりにはインパクトが少なかったというのが一番の感想。
前作と同じくメッセージ性やストーリー性を排除した手法はいいと思うが、それを補う人物作りをもっとして欲しかった。

ただこれがアメリカの作品ということはすごいと思う。
「父親たちの星条旗」と同じく、安易な戦争映画にはしないという監督の意思のようなものも感じられた。
もし日本映画として作られたとしたら、制作費のことは抜きにして、やたら悲劇性を協調したり、メロドラマぽくなったりして、より商業映画になるだろうな。

「父親たちの星条旗」の記事

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