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非常食

ずいぶん昔に結婚式の引き出物に非常食をいただいた。
その後、幸い使う機会もなくずっと置いたままだったが、
ふと中身を確認してみると、ほとんどの食材が賞味期限切れ!
ただ捨てるのももったいないので、中身をブログに記録しておこう。

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式場から家に持って帰るあいだ、けっこう重かった!

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きなこ餅。

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非常持出袋。
食器&スプーンセット。

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五目飯。
福神漬け。
みそ汁。

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かんぱん。
保存飲料水。

新しく非常食を買っておいたほうがいいだろうねぇ。
インターネットでこんな参考サイトを発見。

家庭防災ハンドブック

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「深夜特急」

もうずいぶんと前に購入した沢木耕太郎著「深夜特急」を再読中。

一人旅好きのバイブルとしても、有名なこの作品。
内容は主人公(沢木)が仲間同士でインド・デリーからイギリス・ロンドンまで乗り合いバスで横断できるか?という賭けをおこない、香港を足がかりにロンドンを目指して旅をするというもの。
旅先で絶世の美女との熱いロマンスや国際的な巨大犯罪に巻き込まれる、ということもなく、現地でのどちらかといえば平凡な(あくまでその国々のなかでは、という意味で)生活や出会いが綴られている。
しかし、この作者は文章が巧いな~。一人旅特有の不安と期待が入り混じったもやもや感がよく表現されていて、ぐいぐい物語に引き込まれていく。なかでも主人公がマカオで大小(サイコロ賭博)にはまっていく場面が一番好きだったりする。
巻末の対談に「旅の出発年齢は26歳がいい」とある。
この言葉に感銘を受けて26歳頃、一人で初めての海外旅行に行った。自分を知るものが誰もいない。肩書きも経歴も関係ない。自分が外国人であるという感覚。まあ、それで自分自身が変わったわけでもなかったけど、国内旅行では味わえないドキドキ感があった。
物語中にこんな言葉がでてくる。

「自分は何者でもないが、何者にでもなれる」

確かにそんな想いが強かった年頃だったね。

「深夜特急(全6巻)」(沢木耕太郎著、新潮文庫)
①香港・マカオ
②マレー半島・シンガポール
③インド・ネパール
④シルクロード
⑤トルコ・ギリシャ・地中海
⑥南ヨーロッパ・ロンドン

なお、巻頭に「ミッドナイト・エクスプレス(深夜特急)とは、トルコ刑務所の外国人受刑者を指す隠語で、脱獄のことをミッドナイト・エクスプレスに乗るという」とあり、実は意味深なタイトルなんだと気づく。

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あなたの名前がニュースに

mixiで拾ったネタ。

日刊あなた

お好みの名前を入力すると、
なんとその名前が3っつのニュースになる。
で、「ぽうせ」でやってみたところ・・・。

ぽうせ、天才チェス少年を破る!
といってもチェスではなく、柔道の話。
親善大使として来日中のロシアの天才チェス少年、セルゲイ・カスパロフ君(10歳)が日本文化を見学しようと講道館を訪問した。そこで現在、7月のミュンヘンで開かれる世界大会に向けて、トレーニング中のぽうせと対面、話が弾み、軽く技を掛け合っているうちに、なぜか乱取りになってしまった。もちろんセルゲイ君がぽうせにかなうはずもなく、ぽうせが圧勝した。
セルゲイ君はぐったりとして動かなくなってしまい、すぐに病院に運ばれ、そのまま帰国した。後のインタビューで「ぽうせはすごくハラショーな相手だった。でも次に対戦するときは、できればチェスで勝負したいね。」とコメントを残している。

ぽうせの整形疑惑発覚!
元祖ネットアイドルとして有名な、ぽうせの整形疑惑が急浮上した。
ぽうせは3年前の「ネットアイドルコンテスト~癒し系部門~」において、初代グランプリの座に輝いたという経歴の持ち主。疑惑の発端は、以前からのぽうせのファンであったというA氏のネット告発からだった。事実、あるアイドル掲示板ではぽうせの昔の画像が数多く流出しており、ネット告発もあながちウソではなさそうだ。アイドル評論家の飯島氏によると、「ぽうせはもう暴露本だすしかないね、昔の画像もあれだけ流出しちゃってるんだし。整形は否定できない事実として、自ら過去を暴いて欲しい」と語った。

ぽうせ一日ミッキーマウス体験。
先日、人気俳優ぽうせが一日ミッキーマウスを体験していたことが発覚した。
一日婦警などはよく聞くがミッキーマウスとはさすがぽうせである。かねてから、ディズニー好きがささやかれていたぽうせだが今回の件で確実にディズニー好きと言っていいだろう。しかし、お忍び一日体験だったが「今日のミッキーのパラパラやけにキレがいいね。」とささやいていたファンに気づかれてしまったようである。めげずにぽうせは「次はホームテッドマンションの幽霊やります」と意気込んでいた。

上)チェスでも負けないよ、セルゲイ君。
中)見知らぬ飯島氏に対して、ちょっとムカムカ~!
下)実はスヌーピーのほうが好きです。

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やはり逮捕

ライブドアの社長さんがとうとう逮捕された。

思えば社長さんは、良くも悪くもメディアに出すぎていた。
本当に黒字で安定している会社ならば、そのトップに立つ者はもっとどっしりと構えていているものだ。社長自らが広告塔にならんといけないところに、苦しい台所事情があったのかも。

この人の評価は「時代の寵児」「古い体質への挑戦者」「金の亡者」・・・など、人さまざま。
自分の思い通り行き過ぎて、自分だけの王国の王様になってしまったんだろうなぁ。
自分の王国だけで満足していればいいものを、欲には限りなく、他人の国をさんざん踏みにじった結果がこれか。

で、今後の大きな問題はライブドアが株式がどうなるのかよりも、世間の関心がこの事件に集まりホッとしている巨悪の存在がおなざりになってしまわないかだ。
はっきり言って耐震強度偽装問題のほうが、ずっとタチが悪く根が深いぞ。


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観たい映画

アフリカ・ルワンダ。

多数派フツ族と少数派ツチ族。

民族紛争。

虐殺・・・。

これらのニュースが世界を駆け巡っていたのはまだ記憶に新しい。
この出来事をテーマにした映画が「ホテル・ルワンダ」で、アカデミー賞3部門にもノミネートされた。
しかし非常に重いテーマのため、大手配給会社が手を出さず日本では公開される予定がなかった。
それを知った有志たちが日本公開を願う署名をネットを中心に呼びかけ、近々全国18ヶ所で公開される運びとなった。
公開までの過程がなかなかドラマチックで、作品自体の質も高そう。
観たい映画リストに入れておこう。

「ホテル・ルワンダ」日本での公開を応援する会

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映画「男たちの大和」

「男たちの大和」を観る。

大和、大艦巨砲主義が生んだ世界最大の戦艦。
史実によると昭和20年4月、大和最後の出撃となる「天一号(菊水)作戦」が発動される。
作戦内容は米軍が上陸しつつあった沖縄本島を目指し、そのまま海岸に乗り上げ陸上砲台となり戦いぬくといもので、俗に水上特攻とも呼ばれている。
4月6日、航空機による援護もなく駆逐艦8隻、巡洋艦1隻を率いて徳山沖を出航。
4月7日、米軍機のべ386機による猛攻を受け、坊ノ岬沖にて沈没。
乗組員のうち戦死者2740(2498?)名、生存者276名。
なお俗説では大和は片道分の燃料しか積んでいなかったとあるが、実際には往復分の燃料が積まれていたという説が有力。
また大和の存在は当時、国民に対して極秘とされていて、この作戦の真の理由として広く知られている「一億総玉砕のさきがけ」となるにはその効果が薄く、疑問がもたれる。

さて映画のほうはほぼ予想通りの内容。
おそらく世間での評価は、「感動した」か「危ない」とに分かれると思う。
自分も観ていて、泣かせようという演出以外に、別な意図がちらほらと感じられた。少なくとも、これを観て「戦争とはこうだ」と思う人がいるとしたら、ちょっと危険かも。大和乗組員生存者の娘さんのあの真っすぐさも、妙に恐いものを感じた。

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夜鷹①

みにくい鳥

 どこにでもある、ありふれた森があった。 
 その木陰の下を1羽のヨタカが散歩していた。
(お腹が空いたな。でも夕暮れにはまだ早いなあ)
そんなことを考えていると、ヨタカは草に足をひっかけつまづいてしまった。
「あ痛!」
 うしろのほうで笑い声がした。
 ヨタカが振り返ると、ヒヨドリとツグミが笑い転げていた。
「アハハ・・・、なんて間抜けな姿だろう」
「姿が間抜けだと、転び方まで間抜けだな」
 ヨタカは何も言わず再び歩き出す。
 ヒヨドリたちは笑うのをやめて、ヨタカのあとを追う。
「おい待てよ。あいさつくらいしたらどうだ」
 横柄にヒヨドリが言った。
「僕になにか用かい」
 ヨタカが答えると、ヒヨドリたちはまたさっきと同じ笑みを浮かべ、ヨタカの前に回り込んだ。
 「別に用なんてないさ。ただ君みたいなみにくい鳥が、よくこんな真っ昼間からうろつけるもんだと感心したもんでね」
 「いや、もしかしたら恥ずかしいなんて、高等な感情がないのかも知れないね」
 ヨタカが黙っていると、ヒヨドリたちはますます調子づいて続ける。
「大体君がどうしてヨタカなんて偉そうな名前をしているのか理解に苦しむよ」
「僕がタカだったら、こんなのと一緒にされるなんて我慢できないや。真っ先に食い殺しているよ!」
「君たちには関係ないだろう」
 ヨタカが言い返すと、ヒヨドリたちから笑みが消え、
「関係ないとはなんだ!この鳥の面汚し!」
「お前なんて姿の見えない夜にだけうろついていればいいんだよ!」
と、大声でヨタカを罵りはじめた。

 突如、上空で鋭い鳴き声がした。

 驚いたヒヨドリたちが空を見上げると、背の高い木の枝に1羽の立派なタカの姿があった。猛禽類の証である何者をも引き裂く鋭いくちばしと爪、そして周囲を威圧するするどい眼を持ち、森の王者らしい風格が漂っていた。タカはヨタカらに気づいているのかいないのか、じっと遠くをみつめている。
 ヒヨドリとツグミは喋ることも逃げ出すこともできず、ガタガタと震えていた。ヨタカのほうは同じ名前をもつタカの姿を、目を見開き瞬きもせずに見上げている。
 タカは大きく翼を広げると、ゆっくりその場から飛び去っていった。

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夜鷹②

似たもの同士

 ヨタカは池のほとりに立ち、水面に映る自分の姿をみつめていた。
 ずんぐりとした体を茶と黒のまだら模様が覆い、くちばしにはすだれのようなひげがある。
(こんな姿なら、ああ言われても仕方がないな)
 ヨタカは深いため息をついた。
(僕はどうしてこんな姿に生まれてきたんだろう。もし本当のタカに生まていれば、どんなに良かっただろう)
 今まで何度タカに生まれたいと思ったことか。
 ヨタカの目から雫がこぼれ落ち、池に小さな波紋ができた。
「おーい!」 
 ウグイスが飛んできてヨタカの横に着地する。
「どうしたのヨタカ。ずいぶん落ち込んでいるみたいだけど」
「やあ、こんにちは」
 ヨタカは明るく振る舞ったが、ウグイスは心配げにヨタカに言った。
「また、誰かにからかわれたのかい?」
「いつものことさ・・・」
 ヨタカは先ほどの出来事を話した。話を聞いたウグイスは心からヨタカに同情した。
「どうしてそんなことを言うんだろう。困っている姿をみて、喜んでいる奴らなんて最低だよ」
 ウグイスはどちらかといえば、地味で目立たない鳥であった。しかも力が弱く、餌を他の鳥に横取りされることも多かった。そんなウグイスとヨタカは何かと気が合い、大の親友同士だった。
「でも、時々思うことがあるんだ」
 ヨタカは遠い目をして言った。
「弱い者が何を言ったって、世の中はなにも変わりはしない。この世の中は強い者と弱い者がいて、強い者のために世界はあるんじゃないかって」
 それは違う!
 ウグイスはそう言いたかったが、自分自身いつも非力さに泣かされており口に出せなかった。
「あ、一番星がみえるよ」
 ウグイスは話を逸らそうと、夕焼け空に小さく光る星をみつけて言った。
「きれいだなあ。何も考えず、ぼーっと眺めていると、嫌なことも忘れてしまうよ」

 ウグイスとヨタカは長い時間、その星を見ていた。西の端にわずかな赤味を残して、上空が暗闇に包まれようとする頃、ふいにヨタカはウグイスに尋ねた。
「ヨタカの星って知ってるかい」
 知らない、ウグイスが答えると、ヨタカはその星について語った。
「僕たちの仲間内に伝わる伝説でね、昔1羽のヨタカがいた。そのヨタカもやっぱりみにくい鳥だって、他の鳥たちから嫌われていたんだ。ある夜、そのヨタカは空高く舞い上がった。どこまでもどこまでも高く・・・。そして、そのヨタカは星になった」
 ウグイスは黙ってヨタカの話を聞いていた。
「星になるってどんな気分だろう。キラキラ輝いて、気持ちいいんだろうなぁ」
 ヨタカは羨ましそうに言った。その横でウグイスはそっとつぶやく。
「でも、それが本当の望みだったのかな」
 

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夜鷹③

甘い木の実

「ああ退屈だな」
 ヒヨドリは大きなあくびをした。そばにいたツグミも同じようにあくびをする。
「でも、昨日は驚いたね。タカがあんな近くにいたなんて」
 ツグミがそう言うと、ヒヨドリは苦い気持になった。あのときは大丈夫だったが、いつあのするどい爪に捕らえられるかわかったものではない。恐らく、一生あの爪に怯えて暮らさなければならない。
 苦い気持になったのはもうひとつ理由があった。あのとき自分もツグミも怯えて震えていた。だがヨタカの奴はまるで怯えた様子もなく平然としていた。
(きっとあいつは、自分たちを心の底で笑っていたに違いない)
 そう思うとヒヨドリはくやしくて仕方がなかった。
「たしかウグイスの奴、ヨタカと仲が良かったよな」
 ヒヨドリはそうつぶやくと、なにやら考え込み、そしてツグミにその考えを話した。それを聞いたツグミは面白そうに笑みを浮かべた。

「まあ食べてくれよ」
 ヒヨドリは笑顔を浮かべ優しく言った。
 ウグイスは差し出された木の実を疑わしげに眺めていた。
「どうした、遠慮はいらないよ。この木の実は僕だけの秘密の場所にあってね。山葡萄や柿の実なんかよりも、ずっとおいしいよ」
「どうして、そんな実を僕にくれるんだい」
 ウグイスはよく餌を横取りされる。目の前のヒヨドリもその横取りする1羽だった。
「君にひどいことをしていたと反省したんだよ。その罪滅ぼしさ。さあどうか食べておくれ。これから仲良くやっていこう」
 ウグイスは一口その実をつまんだ。すると、いままで食べたどの木の実よりも甘く、香ばしく、おいしかった。たまらずウグイスは、その木の実をきれいに食べ尽くした。
「ああ、とてもおいしかったよ。ありがとう!」
「いやいや、どういたしまして。ところで・・・」
 ヒヨドリは急に声の調子を落とした。
「君の友人として忠告するけど、あのヨタカには近づかないほうがいいよ」
「えっ」
 ヒヨドリは真剣な表情で続けた。
「君がなぜ他の鳥たちにいじわるをされるかわかるかい?いつもヨタカと一緒にいるせいさ!あいつのせいで鳥全体のイメージが悪くなるって、僕ら鳥仲間はとても迷惑しているんだ。そこでだ。近々ヨタカをこの森から追い出す決まりができたんだ。だから、ヨタカと一緒にいると君も同類とみられて森を追いだされるぞ」
「そんな・・・」
 ウグイスはどうして良いのかわからずオロオロした。
「悩む事はないさ。あんなみにくい鳥のために君まで巻き込まれることはないさ。君だってヨタカをみにくい鳥だと思うだろう」
「それは、みにくいとは思うけど・・・」
 小さくウグイスがつぶやくと、ヒヨドリは大声で叫んだ。
「君もみにくいと言ったな!聞いたかい、みにくい鳥さん。誰もお前をまともな鳥なんて思っちゃいないよ!」
 少し離れた茂みから1羽の鳥が飛び去っていった。それはヨタカだった。遅れて茂みからツグミが現われた。
「へん、ヨタカのヤツ、べそをかいて逃げていったよ」
「どういうことだよ」
 ウグイスは泣きそうな声で言った。
「なに、自分のことをよく知ってもらおうと、ヨタカをおびき出しておいたのさ」
「決まりって・・・いうのは・・・」
「ハハッ。ウソさ!でも、そのうちそんな決まりが出来るだろうよ」
「こんなに上手くいくなんて。あー面白かった!!」
 自分たちの思い通りの結果になりヒヨドリたちは大笑いしながらその場を去った。
 あとに残されたウグイスは、呆然と立ち尽くすしかなかった。

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夜鷹④

 低い木の枝に身動きもせずヨタカは止まっていた。目の前には見知らぬ風景が広がっていた。どのくらい飛んだのか憶えていない。
 腹は立たなかった。悲しみもなく、不思議な気分がした。ただ自分の存在がひどく頼りなく思える。
 ヨタカの目の前を小さな羽虫の群れが通りかかる。その様子を眺めていると声をかける者があった。
「食べないのかね」
 いつの間にか近くの木の枝に、年老いたフクロウがいた。
「お前さんの餌がすぐ目の前に飛び回っているのに、なぜ食べない」
「気の毒だから」
 ヨタカはつぶやくように答えた。
「ホホッ。気の毒とな。腹が減れば食う。それはわしらが生まれて考えるよりも前に身につけていることだ。そんなことならはじめから生き物など存在せんわ」
「ぼくはたくさんの虫たちを食べてきた。でも、ぼくには虫を殺してまで生きていく資格なんてない」
「今度は生きていく資格か。ホッ!なかなか小難しい理屈をいうヨタカだわい。お前さん、そんな資格があると思っているのかね。あるとしても、誰が一体その資格を与えるんだね」
 ヨタカが黙っていると、突然フクロウは地面めがけて急降下した。
 野ネズミを捕らえようとしたが、寸前、野ネズミは体をかわし逃げていった。
「えーい、口惜しい!年はとりたくないわ」
 ふとヨタカの目にフクロウの姿とタカの姿がだぶってみえた。自分よりもずっとタカに近いと思った。
 フクロウは呼吸を整え、ヨタカのいる木の枝に止まった。
「とにかくお前さんは生きていく希望はないわけだな。なにがあったか話してみい。どうせ飢え死にするのなら年寄りに身の上話をするのも悪くはないだろう」
 ヨタカはこれまでの出来事を話した。フクロウは時々、ホッホーと相槌を打ちながら黙って聞いた。ヨタカが話終えると、フクロウは目を閉じた。強い風がヨタカ達の間を吹き抜けていった。フクロウは目を開き、ヨタカに尋ねた。
「お前さんは、悪く言う鳥たちと、みにくいこととどちらがいけないと思う?」
 ヨタカは考えたが答えが思い浮かばない。さらにフクロウは続ける。
「誰よりも、みにくいことが疎ましい、ゆるせないと思っているのは、当のお前自身ではないのかね」
 思いもしなかった言葉だった。
「そんなことは・・・ない!」
「そうかね。さっき生きていく資格と言ったな。それを決められるのは自分だけだよ。お前さんは、自分で自分を価値のないものにしてしまっているのではないか」
「あんたに何がわかるもんか!」
 飛び去るヨタカをフクロウは黙って見送った。

 いつしか空には暗く厚い雲がたちこめていた。
 一粒、二粒、雨が落ちたかと思うと、たちまち滝のような大雨となり地上に降り注いだ。強い風がうねりをあげ、木々は狂ったように枝や葉をざわめかせる。森のすべての生き物たちは、この凶暴な襲来者が去るのをじっと待った。
 ヨタカも木の枝にしがみつき風雨に耐えていた。

 バキッ。
 
 その枝が折れてしまいヨタカは数十メートル飛ばされ、そのまま地面に叩きつけられた。 
 

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夜鷹⑤

ヨタカの星

 なにも見えず真っ暗な闇だけが広がっていた。自分は立っているのか、宙を漂っているのか、どこが上で下のかさえわからない。ただ意識だけがあった。
(ぼくはどうなってしまったんだろう)
 ヨタカは考えようとしたが、頭がぼんやりして集中できない。
 すると闇のなかからヒヨドリとツグミが現われた。ヒヨドリたちはなにやら探していた。しかし、それを見つけることが出来ず、ヒヨドリはツグミを乱暴につつきだした。ツグミは悲鳴をあげて闇へと消えいき、ヒヨドリもなにか喚きながら闇に消えた。
 今度はウグイスが現われた。ウグイスはしゃくりをあげ泣いていた。ヨタカは可哀相に思い、ウグイスに声をかけようとしたが声がでない。ウグイスはとぼとぼ歩き出し、消えていった。
 ヨタカはだんだん恐くなってきた。ここから逃れようと意識を四方八方に向けると、遠くに小さな光をみつけた。ヨタカはその光に近づき、そして尋ねてみた。
「ここはどこなの」
(どこでもない。ここはお前の中にある)
 声が頭に響いた。
「あなたは誰」
(お前の憧れるもの。夜に輝く星)
「ヨタカの星・・・」
(ヨタカよ。お前は今まで辛い思いばかりしてきた。私のところに来るがいい。私とともに星になるがいい。ここには苦しみも悲しみもない。お前をみにくいと言う者もいない。逆に多くの者が、美しい星としてお前のことを見上げるだろう)
 ヨタカの星は光をゆるめかせながら青白く燃えていた。すぐ近くにあっても、熱くも冷たくもない。静かで、そして恐ろしいほどに美しかった。
 こんな姿になれるなら星になってもかまわない。
 もうあんな思いはしたくない。
 僕を星にして!そう言葉にしようとしたとき、いつかのウグイスの言葉がよみがえった。
(それが本当の望みだったのかな)

 ヨタカのなかで疑問が生まれた。
「あなたはこの闇のなかで、とてもきれいに輝いている。でも、それはあなたにとってどんな価値があるの」
 しばらくの沈黙のあと、ヨタカの星が答えた。
(私自身には価値はない。誰かが私をきれいだと思うとき、お前のように必要とする者がいるとき、はじめて存在する価値を持つ)
 ヨタカはこの星もやはり自分と同じなのだと思った。みにくい姿がいやだ。どこか遠くへ行ってしまいたい。そんな想いが生み出したんだ。
(さあ、おいで。星になることはお前の望みだったのだろう)
「きれいに思われたいから星になるなんて嫌だ!」
 ヨタカは力の限り叫んだ。
「僕は誰かのものじゃあない。僕は僕のために生きたい!!」
 星がはじけた。まるで太陽のような熱い光がヨタカを包み込み、ヨタカの意識はその光のなかに溶けていった。


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夜鷹⑥

羽ばたく翼

 ヨタカが目を覚ますと、雲ひとつない満天の星空が広がっていた。嵐が過ぎ去り、どこかで虫の鳴き声が聞こえる。
 体についた雨粒をはじき飛ばすと、ヨタカは夜空に舞い上がった。月の光を浴び体を銀色に輝かせながらヨタカは飛んだ。自分の住む森に向かって。

 一夜が明けヨタカはウグイスの姿を探した。ウグイスに僕は気にしていないって言ってやろう。
 水たまりで水を飲むウグイスをみつけた。そこへ近づこうしたとき、ヨタカは上空を旋回するタカの姿をみた。そしてタカはウグイスめがけて急降下をはじめた。

 自分を呼ぶ声がしてウグイスは上を見上げた。そこにはタカがヨタカの体を捕らえる姿があった。タカの爪はくっきりとヨタカの心臓に突き刺さっている。ヨタカは口から血を溢れさせ、遠のく意識の中ですぐ近くにあるタカの顔をみた。タカは深い瞳でヨタカをみつめていた。タカの口がなにかを喋ったようにみえたが、もうヨタカの耳には聞こえなかった。

 森の中を飛んでいたウグイスは一休みをしようと木に枝に止まった。
 ここ何日もウグイスの心は重かった。何をするときもあのときの光景が目に焼きついて離れない。
 下のほうで声がするので見渡してみると、ヨタカの親子がいた。母鳥がヒナに飛び方を教えているのだ。ヒナは不器用に羽根をばたつかせている。
(あのヒナも、やがてみにくい鳥って言われるのかな)
 ウグイスがそんなことを考えているあいだも、母鳥は一生懸命ヒナを励ましている。ヒナもなんとか飛ぼうと地面を這いずり廻る。いつしかウグイスもヒナを応援していた。
「大丈夫。飛べるよ。もっと羽ばたくんだ」
 ついにヒナの体がふわった浮かんだ。
 母鳥が歓声をあげる。
 ヒナはとまどいながらも、うれしそうに自分の力で空を飛んでいった。

(おしまい)


 

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エアコンが壊れた

昨年の冬は電気代節約のために、
エアコンを使用せずにハロゲンヒーターで乗り切った。
今年は例年になく寒い日が続くので、
エアコンを使うことに。
しかし、スイッチを入れても・・・動かん!故障だ!!
一瞬電源は入るのだが、すぐに止まってしまう。
もう10年以上使っているので、
修理に出すよりも新しく買ったほうが安かろうと、
大手電気店へエアコンを買いに出掛ける。

取り付け工事込みで39,000円というエアコンを選ぶ。

機種名はコロナのCSH-S225G。
前のエアコンに比べるとややデカい。

古いエアコンの取り外し工事やら、
その他追加経費があり、最終的には53,000円になった。
自分がおばちゃんなら値切って安くしてもらうところだが、
気が弱いので、そのまま支払いを済ませる。
それでも安い買い物・・・かな。
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やっと出た

待つこと10ヶ月。
本屋さんで文庫版「バッテリーⅣ」を発見!
早速購入する。
本の裏にちょこっとストーリーが。
他校との練習試合で打ち込まれる巧。
そして巧と豪との仲がいよいよ険悪に。
これを読んだだけで、なんだかわくわくする。

本の帯になんと映画化決定とある。
思った以上に人気があるんだろうね。
登場人物たちが「生きる」ことで、
傑作に仕上がっているこの作品。
映画でもこの人物たちの魅力が、
再現できるだろうか。

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おみくじ

仲間内でおみくじの「吉」と「末吉」では、
どちがのほうが縁起が良いのか?
ということが話題になった。

誰もわからん!
ということでネットで調べてみる。
神社によって様々らしいが、
どうも下記の順番が有力のようだ。

大吉、中吉、小吉、吉、半吉、末吉、末小吉、凶、小凶、半凶、末凶、大凶

またおみくじの結果がいい内容なら持って帰り、
悪ければ神社に置いて帰るとある。

しまった!
今まで結果に関係なく、木に結んでいた・・・。
もっとも、最近はおみくじって引かなくなった。
全く信用していないのにも関わらず、
正月早々、凶が出たりしたらやはり気分が悪い!

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ステーキ

おせち以外に正月に食べる料理として、
家庭によって、すき焼き、焼肉、カレーと
いろんなバリエーションがあるようだ。
わが家ではステーキ。
年に一度のぜいたくとちょっといい肉(佐賀牛)を購入。
値段が張っただけあって、とても美味しゅうございました。
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初詣

お初天神で初詣。
本殿のほうはすごい行列になっていたので、
その横のお稲荷さんに。
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いい年でありますように・・・。

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