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「亡国のイージス」

「ローレライ」「戦国自衛隊1549」に続く福井3部作と呼ばれる最後の作品「亡国のイージス」を観る。

「無敵の盾」の意味を持つイージス艦。まさに日本の盾というべきそのイージス護衛艦「いそかぜ」が宮津副長一派と、某国の特殊工作員たちによって乗っ取られる。 宮津は日本政府に対して、「極秘科学兵器GUSOU(グソー)の存在を公表すること」「息子が日本政府によって謀殺されたことを公表すること」「息子の論文『亡国の盾』全文を5大新聞に掲載すること」を要求。1リットルで東京を壊滅させる威力を持つGUSOUを搭載した「いそかぜ」は真っ直ぐ東京湾を目指す・・・。
ちなみにGUSOUとは沖縄の方言で死後の世界のこと。

スケールの大きさから映像不可能と言われていた同名原作の映画化だが、やはり映像的にはきつかったか。特撮もアクションも微妙にしょぼい。だがハリウッド大作映画並みに映像化することはそもそも予算的に無理だが、原作の最大の魅力は各登場人物たちの描写にある。
この人物たちの魅力が表現されていれば、かなりいい映画になったようにも思うが、どうもこの手の日本映画は人物描写が苦手だね~。
乗っ取り犯に挑む先任伍長・仙石と行動を共にする如月。屈折した過去、少年のあどけなさ、凄腕の戦士というヒーロー性を持ち、福井作品の中でも非常に人気が高く、別の短編集にも登場しているほど。しかし、映画では完全に仙石の引き立て役に・・・。
時間的に無理だったろうが、映画では宮津と息子との関係について十分語られていないので、宮津が反乱に到る動機が弱い。「ローレライ」の浅倉大佐と一緒じゃないか!
特殊工作員ヨンファと、同じ工作員であり戦闘マシーンである妹との切ない絆。一瞬それらしいシーンがあるが、原作を知っていないと伝わらないぞ。

とってつけたような各人物のエピソード。時間がないくせに詰め込みすぎている。なんだか、ダイジェスト映画をみせられているようだった。
で、映画で一番いただけなかったのが、政府要人の集まる対策室。
まるでギャオス対策本部のようにリアリティと緊張感がない。
いきなり小生意気な小学生が出てきて、「大人って馬鹿だな~。こうすればいいんだよ」などと、アドバイスしても映像的には違和感なさそう。なぜいつまでも怪獣映画の雰囲気から卒業できないんだ。

厳しい意見を並べたが、「戦国自衛隊1549」よりもましだったのが救いか。
ハリウッド並の大作映画という前に、まず脚本と人物で魅せる映画をつくってくれい!

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