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「バッテリー」~Ⅱ、Ⅲ

あさのあつこ著、角川文庫から現在シリーズ3作目まで刊行中。

「こんな傑作を読んでこなかったのかと猛烈に反省」
「バッテリーⅡ」の帯にあった文句だ。
野球小説?児童書?それがそんなに面白いのか、と興味本位で買ってみた。
それほど期待していたわけではなかったのに、読み始めるとぐいぐい引き込まれ、あっという間に3冊とも読んでしまった。

主人公の原田巧は中学1年生ながら、ピッチャーとして天才的な才能と過剰なまでのプライドを持つワンマン少年。
その巧のボールを受けるキャッチャー永倉豪は、対照的に他人への優しさに溢れ、巧が唯一信頼する少年。
豪は全力で巧のボール、いや巧という少年を受け止めようとする。

こう書くと、野球を通しての成長物語かと思うかもしれない。
しかし作者はあとがきでこう言う。
「「バッテリー」を少年の成長物語などと言わせるものか。友情物語などに貶めたりしない」と。

巧と豪との関係を主軸に、どちらかといえば平凡な日常生活が淡々と描かれている。
野球の試合が出てくるのは、ようやく3作目にしてだ。しかも紅白戦。
なのに、今までにないこの面白さは一体なんなんだ。
巧をはじめ登場人物が皆、己の役を演じているのではなく、生き生きしている。
まるで生身の人間のように何を考え、何をするのかがわからない。
型にはめようとする大人を拒否して、「あいつの思いどおりになんかならない」という巧のセリフが重なる。
よく漫画なんかで、キャラクターが勝手に動くという表現をするが、それに近いかも知れない。

このシリーズは6冊シリーズで、教育画劇刊ハードカバー版では既に完結している。
しかし文庫版は、加筆・修正が加えられており、ハードカバー版で続きを読みたいという衝動を抑えながら、Ⅳ~がでるのを心待ちにしている。

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